パーソナルトレーナー大久保進哉「立位体後屈は、骨盤を反らすのではない?」

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  • 17.09.07コラム

立位体後屈は、骨盤を反らすのではない?

第六回「立位体後屈は、骨盤を反らすのではない?」

パーソナルトレーナー、JATI上級トレーニング指導者、健康運動指導士、実践指導者担当講師 大久保進哉
反り腰編が続きます。

第六回「立位体後屈は、骨盤を反らすのではない?」

どちらの動作で腰が痛くなるか?

さて、腰痛で整形外科を受診すると、医師に「どのような動作をすると痛いですか?
まずは後方に後屈(立位体後屈)してみましょう。
次に前方に前屈(立位体前屈)してみましょう」と立位からの前屈や後屈の姿勢を要求されます。さて、反り腰の方は、どちらの動作で腰が痛くなりやすいと思いますか?それは「立位体後屈」なのです。元々反り腰の方は、より腰を反らすと、腰へ圧迫するストレスが増すので、痛みが出やすくなるのです。

どちらの動作で腰が痛くなるか?

「立位体後屈」の時の骨盤はどうなるのが正解!!

さて、一般的に「立位体後屈」を行う際、「腰は反るモノ」と思っている方が多いようです。

換言すれば、反る=骨盤が前方に回転する(前傾)だと思っていませんか?
これが、ちょっとした錯覚なのです。
では、ちょっと体感してみましょう。反対動作の「立位体前屈」を行ってみてください。
押してダメなら引いてみな!です(笑)いかがでしょうか?
こちらの動作時に、骨盤は前方に回転(前傾)していませんか?
※中には、太もも裏側の筋肉がとても固い人は、前方に回転出来ないかもしれません

そして、改めて、「立位体後屈」を行ってみましょう。
骨盤は後方に回転(後傾)していませんか?
類似した動作では、立位からブリッジする時や、サッカーのスローイン時に身体を反らせる動作があげられます。
いかがでしょうか?少しづつ体感して頂けましたか?

「立位体後屈」の時の骨盤はどうなるのが正解!!

反り腰の方!体を反らせる動作に要注意

つまり、「反り腰」の方は、身体を反らせる動作で腰痛が発生しやすくなるのです。

ですから、立位姿勢で「反り腰」が多く見受けられる、バレリーナや新体操選手などは、「立位体後屈」が要注意となります。意外な感じがしますよね? では、安全に「立位体後屈」を行うにはどうすれば良いのでしょうか? それには、ちょっと動作上のコツがあります。

さて、皆様は、立位体後屈を行う際は、背筋を使うと思っていませんか?
これは、半分正解で、半分不正解です。 正確には、背筋を使うのですが、その前に「腹筋を使う」必要があるのです。

ちょっと体感してみましょう

立位体後屈を行う際に、手でガチッと骨盤を固定し、骨盤を全く動かさないで動作を行うと、どんな感じがするでしょうか?

たぶん、腰に圧迫のストレスがかかり、腰が痛いのではないでしょうか?

息が詰まるような感覚とも言えるかと思います。

では、少し方法を変えてみます。

立位体後屈を行う際に、まずは骨盤を後方へ回転させて、それから背骨を一つづつ動かすように動作を行ってみてください。
※膝を少し曲げると行いやすいです
今度は、先ほどの腰への圧迫ストレスは軽減されて、腰の傷みは軽減するか、もしくは感じないと思います。

「反り腰」姿勢を改善する筋肉

この骨盤を後方へ回転する動作で収縮している筋肉が「腹直筋の下部」なのです。

この腹直筋の下部を使った代表的な動作は、マイケルジャクソンが「パオ!」と骨盤を後傾しているのが有名です。 ※レーザーラモンHGや江頭2:50も得意ですね(笑)

よって、「反り腰」の方が姿勢を改善する際には、どこの筋肉をエクササイズさせる必要があるかと言えば、意外かもしれませんが、それは腹直筋なのです。

「腹直筋」を効果的に活用するエクササイズ

もちろん僕が体験した「プラスムーブ」のエクササイズの中でも「腹直筋」を使用したエクササイズがあります。「意識的にお腹に力を集める」ことができるエクササイズです。

エクササイズの前に、ハッピーバンドで骨盤を締める事で、より腹直筋が使いやすくなる効果もありそうです。こういった「事前刺激=スポーツで言うウォーミングアップ」を行っておくと、苦手な動作も行いやすくなるというメリットがあります。

このハッピーバンドを全身に巻くのでとても驚きでした。特に寒い冬などは、硬くなりやすい筋肉は、ハッピーバンドで事前刺激で動かしておくことをおススメ致します。

「腹直筋」を効果的に活用するエクササイズ