氷を舐める危険なつわり対策

つわりがひどいと、食欲が出ないことも多いです。何も喉を通すことができず、吐き気を抑えるために氷を舐めている方もいます。効果はあるのですが、もしかすると氷食症かもしれません。

氷を食べずにいられない氷食症とは！？

氷食症とは

栄養にならない氷を１ヶ月以上食べている方は異食症の一つです。 製氷皿1皿以上を毎日食べていませんか？その場合を氷食症である可能性あります。

なぜ氷を欲するのか

最も多い理由は体内の鉄分不足！

妊娠中は鉄分を多く必要とし、貧血になる方もいます。 但しい理由は解明されていませんが、鉄分が不足すると体温調整ができず、口の熱を取り除いたり、口の粘膜や味覚の変化のために氷を食べることが考えられています。

つわりになる原因を悪化させる！？

胃腸に負担

つわりの原因の一つに小腸と大腸の運動低下があります。氷を舐める習慣があるとさらに、胃腸に負担がかかり、つわりの原因がさらに悪化する可能性があるからです。※消化器の運動低下が悪阻に影響するメカニズムはこちらのコラムをご覧ください。

どうすれば良いの！？

必ず産婦人科で相談

鉄分不足の貧血は赤ちゃんの成長にも影響することです。必ず産婦人科医の先生に相談してください。 そして、つわり対策は氷以外の方法がたくさんあります。食べ方を工夫する方法はよく知られているので、ここでは根本原因にアプローチする方法をお伝えします。

根本原因にアプローチする方法

科学的に考えるつわり対策

つわりは複数の要因が複合的に影響してることが分かっています。（Lacroix et al,2000;立山, 2002;king et al,2009）中でも、ホルモン分泌（プロゲステロンやエストロゲン）が原因で消化管の運動が低下し、つわりを発症している妊婦さんが多いです。（村田,2011）

副交感神経がつわり改善のカギ

小腸や大腸の運動が落ちるとなぜ、つわりになるのでしょう。神経の働きが関係しています。実は消化管の運動が低下すると、交感神経が強く働くようになります。この刺激が嘔吐中枢を刺激していることが２００３年の鈴木氏の研究で報告されています。そこで、交感神経が優位にならないように副交感神経を優位にすることでつわりを軽減することが２０１０年の岩國氏の研究でわかりました。

自分にあった方法を探す

副交感神経を整えるには姿勢を改善し、呼吸を整えることが不可欠です。ですが、つわりの症状の出方は様々ですので、自分にあった方法を模索することが重要です。筆者の妻はちょこちょこおにぎりを食べたり、臭いの少ない素麺やうどんを食べたり、安産ベルトを巻いたり、体の声を聴きながらつわり対策を行なっています。栄養士ではありますが、つわり期間は栄養バランスは一旦置いておいて、とにかく「食べられるものを食べる」ということを意識していました。

姿勢と呼吸改善でつわり対策
根本原因にアプローチ

救世主は骨盤ベルト！？

整形外科の分野においても骨盤ベルトを使用することで、腰痛が軽減すると報告されています。(Ostgaardら, 1994)

骨盤ベルトを使うメリット

腹帯や骨盤ベルトを使うことで様々なメリットが得られます。多数の研究結果からまず、骨盤周囲径が減少し骨盤矯正されています。そして、姿勢を維持するための脊柱起立筋（板状筋・腸肋筋・最長筋・棘筋・多裂筋・回旋筋など）への負担も軽減されます。多裂筋（たれつきん）は背骨（脊柱）と腰骨（仙骨）に付着しているため、骨盤ベルトにより骨盤支持を行うことでこれらの筋肉に影響すると考えられています。腰痛や腰回りの不快症状が軽減され、日常生活にも好影響が与えられます。

1分寝るだけエクササイズ
〜根本原因にアプローチ〜

姿勢矯正メソッド “プラスムーブ^®︎”

腹式呼吸によって、副交感神経に影響を与えます。また、β エンドルフィンが分泌され、リラックスしやすくなるので、つわり軽減が目指せます。