運動指導者・医療連携の在り方

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  • 17.10.13コラム

運動指導者・医療連携の在り方

第十一回「運動指導者としての在り方」

パーソナルトレーナー、JATI上級トレーニング指導者、健康運動指導士、実践指導者担当講師 大久保進哉


こんにちは。いつもコラムをお読み頂き、ありがとうございます。

私のコラムは今回で終了になります。読者の皆様の今後のご活躍や、クライアントの方々のご健勝を祈念させて頂き、最終コラムを書かせて頂きます。

第十一回「運動指導者としての在り方」

機能改善がご要望のお客様特有のお悩み

さて、パーソナルトレーニングを受けるお客様特有のお悩みがあります。

前回記しましたが、お客様のご要望は

①ボディメイク(プロポーション向上)

②機能改善(膝痛や腰痛など)に大別されます。

今回は機能改善がご要望のお客様特有のお悩みをご紹介します。


それは
①「整形外科に行っても、『加齢、運動不足、更年期』などを理由に、具体的な改善方法を教えてもらえない」
②「お医者さんに質問したいが、どうやって質問してよいか、言葉が分からない」
いかがでしょうか?

皆様もご経験があるのでは、ないでしょうか?

医療連携の在り方

整形外科医を擁護する訳ではありませんが、医者も「分かりやすく説明して差し上げたい」し「人間嫌いでもない」し、「質問には誠実に応えたい」と思っているとお聞きします。
残念ながら、システムなどの問題で、患者様とのコミュニケーションが十分でないだけなのです。


私は、フィットネスクラブのインストラクターとして、またパーソナルトレーナーとして、約25年のキャリアがあります。

その間、色々な医者と手紙のやり取りを行って参りました。
そこで感じている事があります。それは・・・。


「多忙で、かつ専門用語をかみ砕いた説明が苦手な医者には・・・答えやすい質問をすれば良い!」です。

パーソナルトレーナーから大きく歩み寄りませんか?

医療連携の在り方

医療連携のための3つの秘訣

具体的に説明します。
①質問を抽象的にしない。

~さんの膝痛はどうしたら良いですか?のような記述式の質問をしない。答える方も、時間を要するので困惑します。


②それよりも、~さんに膝痛は、1.柔軟性向上のストレッチ 2.膝周りの筋力向上
3.水中歩行で体重減少 どれを優先的に行えば良いですか?のように、選択式に質問を行う。これならば、即答をして頂けます。


③禁忌動作を確認する
パーソナルトレーナーも患者様も一番必要なのは「安全管理」であり、「やってはいけない事」です。特にメディカルに苦手意識のあるパーソナルトレーナーには重要でしょう。
この難問を医者にお答えいただくと、双方が安心出来るのです。
例えば、正座は禁止ですか?お風呂の中のみ行っても宜しいですか?のように具体的に質問をします。

かゆい所に手が届くサービスで信頼構築

いかがでしょうか?
こういった「手間暇のかかるサービス」を行うパーソナルトレーナーは、ごくほんの僅かです


もちろん、方法が分からないという方も多いと思いますが、最初は、何事も行ってみなければ分かりません。

しかし、このような「かゆい所に手が届くサービス」を行う事で、担当の医者にもお客様からも信頼を得られるのです。双方のコーディネーター役になりましょう。

習慣化する日々対応が重要

もちろん知識や技術もレベルが高い事に越したことはありません。

しかし、それを補う「心のこもったサービス」も存在すると思います。

むしろ、命に関わるような重篤な病気などでなければ、上記のような「気配りや、心配り」を重視するお客様は多いと感じます。


最近は、こういった対応を、“神対応”などと表現されますね。

しかし、私は、たまに行う神対応よりも、それを習慣化する日々対応が重要ではないか?と思っております。

繰り返し行ううちに、パーソナルトレーナーも慣れてきますし、精度も上がります。

「量質転換の法則」と言いますが、まずは量を行って、少しずつ質を改善すれば良いと思います。

習慣化する日々対応が重要

主役はお客様

いかがでしたか?

最終回は、とても濃い内容を書かせて頂きました。

パーソナルトレーナーはあくまでも脇役です。

主役はお客様です。


派手な仕事に見えるかも知れませんが、そんな事ないんですよ(笑) 

「神は細部に宿る」とも言います。

ぜひ、お客様目線で、パーソナルトレーナー自身も「本日も、いい仕事が出来たなあ!」と思えるような日々を過ごしたいものですね!

私も切磋琢磨で、より精進したいと思います!


最後までお読み頂き、ありがとうございました。


大久保進哉